万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり
こよみ便覧より
春の陽気と共に芽吹く新芽も草木の種類が判る様になるほどの時期。「清明」は「清浄明潔」の略といわれ草木の花も咲き始め、すべてが明るく清らかで生き生きとしてすがすがしく感じられる頃といわれています。
「清明の七十二候」
初候 玄鳥至〔つばめきたる〕
4月4日頃
初候 玄鳥至〔つばめきたる〕
4月4日頃
冬を南の島々で暮らした燕が子育てをするため、帰ってくる頃になりました。燕は日照時間で季節を知るので、玄鳥去(9月17日頃)の時期に日本を去り、今の時期に戻ります。巣の場所を覚えていて、巣がなくなったり、他の燕が先に入っていない限り、元の巣を再利用します。
次候 鴻雁北〔こうがんきたへかえる〕
4月9日頃
次候 鴻雁北〔こうがんきたへかえる〕
4月9日頃
燕と入れ替わりに、冬を日本で過ごした雁が北のシベリアへと帰る頃になりました。人々が厳しいと思う日本の冬に飛来し、花が咲き、田畑を耕す頃に北へと渡る雁の群れ。煎茶の「茎」を集めた「雁が音」というお茶は、雁が海を「枝」を咥えて渡る習性に由来しています。
末候 虹始見〔にじはじめてあらわる〕
4月15日頃
末候 虹始見〔にじはじめてあらわる〕
4月15日頃
大蛇が龍になるとき虹ができるという言い伝えから虹から龍を連想しますが、龍といえばお寺。龍は水神で、法の雨を呼び建物を火災から守ると考えられているため、法堂の天井に描かれています。龍の天井画のあるお寺「鳴き龍」相国寺・大徳寺。「八方睨みの龍」妙心寺・天竜寺。いずれも特別期間のみ公開。
「季節のおすすめ」
Lifestyle
出会い
新入社、新入学、新年度…これら年度始め(年度初め)といえば4月。官公庁の会計年度に合わせていくうちに4月になっていきました。過去の日本は主に稲作による税収だったため、秋の収穫から新年の1月や立春の2月では期間が短すぎるため、4月が都合がよかったことなどに由来します。新しい生活、出会いが始まる時、吉祥紋がつまったラブリ紋で運気上昇!
Animal
蛙
田んぼや庭の樹上で見かける身近な蛙と言えばニホンアマガエルでしょうか。水田で卵を産み、3日で孵化、オタマジャクシになり、1ヶ月ほどかけて成長しカエルの形に変化していきます。指に吸盤があり、垂直の壁を登ることもできます。さらに体の色を変化することもできます。凄い!
Vegetable
筍
香りと歯ごたえがたまらない、新竹の子の季節です。京都の伝統野菜「京たけのこ」は、当時食用されていたかは不明ですが、平安時代から栽培されています。現在もやわらかく品質の高いたけのこを生産する努力をされています。たけのこは鮮度が命。1時間でも早いほうがよりおいしくいただけます。さておき下茹でだけは何をおいてもしておきましょう。
Flower
レンゲソウ
春に思い出すのがレンゲ(ゲンゲ)畑。一面ピンク色になっている風景です。レンゲは雑草のように放っておいて生えるのではなく、農家さんが稲刈り後、来年の稲のための窒素肥料を作る目的でレンゲの種を播かれます。この方法が少なくなった地域では、れんげはちみつを採るために養蜂家さんが種を播かれます。
Flower
藤
公園や名所では藤棚で栽培されています。1本の樹木が圧巻の大きさ、花数になり、咲く花は1メートルにも達することもあります。
京都で有名な「鳥羽の藤」は昨年は公開見送りとなりました。この時期車窓から山を眺めていると所々白いかたまりがあります。
ヤマフジが背の高い他の木より上に花を咲かせています。藤の生命力の強さに圧倒されます。
CAST
玄鳥至
鴻雁北
虹始見
Lifestyle
Animal
Vegetable
Flower